19になった

ドキュメンタリー・アンド・モキュメンタリーブログ

ゆめのなか

いつも通り散歩に出かける。思い通り行かない人生に反抗する様に、頭の中で考えていた進路とは反対方向に向かったりもする。その方向に向かった先ではビルの解体作業が行われていた。青緑色の大型車がビルを荒々しく丁寧に壊していた。それを見上げる人は少しばかりいて、僕も彼らに紛れて傍観していた。崩れ落ちるそのビルの破片の一つ一つに、そのビルに携わった人たちのことを考えたと同時に、現在進行形で壊している人たちの気持ちについても考えようとした。壊している時に何かを考えるのだろうか。それともなにも考えないのかもしれない。一度でもそのビルに訪れた人は壊されていることを知って何かを思うのだろうか。若しくは毎日訪れていた人はなにを思うのだろうか。案外悲しんでいる人はいなくて、せいせいした気持ちの人ばかりかもしれない。とか思いつつもほとんどの人がほとんどなにも思わないのだろう。その事実のあっけらかんとした様子が僕や誰かを嘲笑うのかもしれない。目に見えないものもそんなビルと同じように音を立てて崩れ落ちてしまえば、どれほど楽になるのだろうか。人と人とを結ぶものなんて多分ない。人間の欲しかない。人間の欲は無限だからつまり、人と人との間には目に見えない、見えてはいけない無限が存在するのだろうと思う。くだらない