19になった

ドキュメンタリー・アンド・モキュメンタリーブログ

門出

ロンドンの地下鉄には電波が届きません。
今はどこにいても誰とでも繋がれる世の中なので、少しくらいは電波とさよならをして今までのことを振り返ろうと思います。
思えば私は遠くまで来てしまいました。
家族からは厄介者にされて、味方がほとんどいない場所から逃げてきました。
けれどもここにも味方がいるはずがありませんでした。
人生のほとんどは独りで過ごす他ありません。
そんなことは知っていました。
だけどあなたの隣でいれることは、そういうことを全て嘘にするような艶やかさでした。
暗い部屋が徐々に朝になっていく途中で、私は少しばかり後悔しました。もう元には戻れなくなるからです。
恥ずかしいくらいに私は自分ではいれなくなりました。
うまくは笑えませんでした。どうしてでしょう。もう多分それで終わりだと知っていたからだと思います。
たまに考えてしまいます。あの時ああしてればとか、ちゃんと伝えればどうなってただろうかとか、もし私がここに来なければ良かったのだろうかとか。
それでもここにきて悪いことばかり起こったわけではありません。
重い荷物を持ってくれる人がいたり、足を止めて道案内をしてくれたり、住む家を探してくれる人がいたり、たまにお金をせびられたりもするけど、基本的にはみんなそれぞれに無関心で生きやすかったりもします。
それにマスクもしなくていいしね。

そういえば、アップルパイを買いに行ったんですけど、どこにも売ってなかったのでテスコでミールディールを買いました。やっぱり自由を感じたりもしました。