19になった

ドキュメンタリー・アンド・モキュメンタリーブログ

Night Out 2

空は曇り、雨が泣いてるようで、君は笑ってた。木は揺れて、土が力強くて、僕は震えてた。アマゾンでポン酢を買ったら、グルテンフリーの醤油が届いた。誰かのもとには今、僕のものだったはずのポン酢が届いているのだろうか。ボタンの掛け違いで変わっていく未来はまるで、ぶら下がる政治家みたいに怠惰だ。マスクで顔を覆った君がひょいと現れる。あの日消えた夜の波みたいに、君はまたここに帰ってくるはずだった。結局ここには僕一人。囲炉裏を囲んでも僕だけで喰らう心。海には彼女のマスクが浮いてた。雲を見ると思い出される光景に、僕はいた。というよりいたかった。痛かったあの日々の肺は、今も僕の身体の中に刻まれてる。窓から眺めるあの人の境界線は僕を弾いて、まるでオレンジ。階段を勢いよく駆け上がる遺伝子みたいな人。意味を超えた先の輝き、ダイヤモンド、キラリ。