19になった

ドキュメンタリー・アンド・モキュメンタリーブログ

Hello, Goodbye

暗い下り道の先には沢山の光があって、なんだかこれから空を飛ベルような気がするんだ。僕はピーターパンでもないし、魔法の粉を持った妖精でもない。地球の一部を知った気になってそれで僕は無力なんだと感じる。あまりにも無力な気力にあまりにも無力な絶望や期待を抱えたあまりにも無力な人間。ああ人類よ、逆らわず受け止めよう。運命だなんて大袈裟なことは大嫌いだけど、ああ人類よ、僕たちは無力だ。それを信じよう。丘を登って街を見下ろしても、そしてそこから転げ落ちたとしても、何も始まらず何も終わらない。ああ、僕たちは無力だ。故に最高なんだ。僕たちは世界を変えれないから、僕たちには責任も無くてだから僕たちは好きなことを好きなだけできるんだ。犯罪も誰かを傷つけることも自分を傷つけることも誰かを幸せにすることもできる。

ああ僕は何を言っているんだ、出てくる言葉はネガティブなことばかりだし、好きなことができるなら何かポジティブなことばっかしろ、なんで一番最初に犯罪が出てくるんだ、犯罪者予備軍が捕まる時代がきたなら一瞬で捕まるぞ。それにいきなり人類とか怖えよ、どんなスケールでやってるんだよ、もうなんでもいいけどとりあえず力を抜けや、それが無理ならもうずっと寝てたらいいよ、でも寝過ぎたら腰も痛くなるよな。だからたまには外に出て散歩でもしたらいいよ。お前は16ぐらいからそうしてるだろ、いつまでも忘れるんじゃねえぞ。

Small Worlds

休みの日だからいつもより早く起きる。朝日が窓から差し込む優しい光を浴びて、コーヒーマシンのあるキッチンへと向かう。鏡に映る私の頭の寝癖を見てニヤリとしてしまう。いつもはめんどくさい寝癖も今日はもうちょっとこのまま、、私の私らしさを象徴してるみたいで、本当は好きだから。淹れたコーヒーを少し冷まして火傷しないようにゆっくり飲む。このコーヒーを飲むたびに、おじいちゃんを思い出す。

私のおじいちゃんは所ジョージみたいに渋いおじいちゃんだった。そんなおじいちゃんを見て小さい頃からおじいちゃんに憧れてた。コーヒーもその一つで、いつもおじいちゃんが飲んでるコーヒーを私もマネて飲んでみてはニガイ!って変な顔してた。私はずっと男の子になりたかった、男の子みたいに外で遊ぶのが好きだったし、聞く音楽も洋服も男の子みたいなのばっかりが好きだった。でもある時、私は女だって気づいて、それなのに、なにかの皮肉みたいに、いつしかコーヒーを飲めるようになっていた。

もう男になれないって気づいてから、私は完璧な女の子になろうって思うようになった。沢山本を読んで音楽を聞いたりして”女“とは何かを研究した。でもあんまり何がどう女の子にさせてくれるかはわからない。

でも素敵な女の子にはある程度共通点があって、それを守るための自分のルールを作った。

話すときは人の目を見ること。

誰かに目を見られて喋られるとなんだか好きになっちゃうから、私も皆んなを好きにさせたい。

悪口を言わないこと。

別に人にイラつかないわけじゃないけど、でもそれを他人に言わない。女の子が文句言ってる姿はあまり綺麗に見えないと思うから。

綺麗な言葉を使うこと。

綺麗言はあまり好きじゃないよ、でもそうじゃなくて綺麗な日本語を使う。言葉は自分を1秒1秒形成する大切なモノだから綺麗に使えば、私も綺麗になると思う。

まああと、これはルールって程でもないけど、嘘は嫌いだから、この人嘘ついてるって感じたらすぐ距離を置いちゃうし、嘘をついてない感じの人が好き。あとは自分が話すより他人の話を聞いてたい。相槌だけ打ち続けてたい。

コーヒーを飲み終えたら服を着替えて、お散歩しながらスーパーに買いものに行って、前から気になってたあのドラマの最終回と映画を2本見て、肉じゃがを作って、彼氏の帰りを待っておこうと思う。今日も私は幸せに生きてると思う。

 

https://itunes.apple.com/jp/album/small-worlds/1408996052?i=1408996250

close to you

神さまお願い長澤まさみと結婚させて、神さまお願いそれが無理なら一夜だけでもいい、神さまお願いお金持ちにならなくていいからお金に困らないようにして、神さまお願いやっぱりお金持ちになりたい、神さまお願いliv hewsonとデートさせて、神さまお願いそれができないならサンタクラリータダイエットの続きを見せて、神さまお願いFKJみたいなセンスがほしい、神さまお願い永遠に美味しい料理が食べてたい、神さまお願い世界が平和であってほしい、神さまお願い騒がしい人達を殺して、神さまお願いバカな東京都知事を変えて、神さまお願い僕の好きな人たちを悲しませないで、神さまお願いジョーカーみたいな狂気が欲しい、お願い神さまPSGじゃないけどこっちを見て、神さまお願いお願いなんてしなくていいようにして、神さまお願い早く友達に会いたい、神さまお願いもう何も知りたくない、神さまお願い永遠に髪はちょうどいいままがいい、神さまお願いワールドカップもオリンピックも無くなってほしい、神さまお願いSNSに無駄な時間を使わせないで、神さまお願い人が他人を許せるようにして、神さまお願い上とか下とかもうやめにして、神さまお願い資本主義も共産主義もどっちも崩壊して、神さまお願いトラップばかりつまらない、神さまお願い健康主義の人たちみんな病気にして、神さまお願い綺麗な地球に戻して、神さまお願い食べ物を残さないで、神さまお願い全ての恋がうまくいってほしい、神さまお願い生きづらい人を生きやすくさせて、神さまお願いみんなを自由にして、神さまお願いストレッチしなくても身体を柔らかくして、神さまお願いタトゥーが入れたい、神さまお願い愛煙家をもっと愛して、神さまお願い冬のアイスみたいなもので世界を埋め尽くして、神さまお願い映画館のポップコーンをもう少し安くして、神さまお願い映画館でE.T.が見たい、神さまお願い海で泳げるようにして、神さまお願いマッチョを嫌うような世の中にして、神さまお願い神さまなんていないって言って

 

https://itunes.apple.com/jp/album/close-to-you/1445804758?i=1445804762

金木犀

私の彼女はいい匂いがする。ミカンとかグレープフルーツみたいな柑橘系の爽やかな匂い。前に一度香水の種類を尋ねたことがあるけど、なぜか教えてくれなかった。彼女の匂いを感じながらお昼まで眠る日に見た夢は、人が誰もいない広いなだらかな清流を私が大きなミカンの上に乗って下る、そんな夢だった。いい夢を見たなと思っていたら、彼女も目を覚まして、私の長い髪を撫でながら唇にキスをした。朝の匂いがして、お腹がすいた。彼女と違って私はお料理をするのが好きだけど、今日だけはなんだかめんどくさくなって、2人が好きなハンバーグ屋さんに行くことにした。口ひげを蓄えてお洒落なメガネをかけるいい感じの悪オヤジが店主のそのお店はハンバーグもさることながら、外はカリカリで中はホクホクの太いポテトフライがすごく美味しかった。そのポテトに店長特製のタルタルソースをつけて食べると、幸せを感じるのだ。彼女と初めて会ったのもこのお店で、私も彼女もタルタルソースが大好きだった。気づけばもう4年はこのお店に通っていて、その4年のうちに色々なことが起きた。私と彼女が付き合ったし、店長の娘さんは結婚したし、私が通い始める前からいた2組の常連さんカップルは2組共破局して、そこから別れた者同士でまた1組のカップルができたし、相談係だったおばちゃんは夫の転勤で東京に行って今はもうここにいないけど、英語を子供達に教えているハンサムな外国人が常連になったりした。世間はまだ同性愛に色々な偏見があったり、冷たい目で見られることもある。だけどこの場所はみんな暖かい目でいつでも受け入れてくれるし、すごく心地がよくて、ここに来るだけで安心する。少し前までは、自分のことを皆にわかってほしいって思ってたけど、別にみんなにわかってもらう必要なんてないし、少しでも自分のことをわかってくれる人が周りにいたら、あとはなんでもいいかなって思うようになった。私の将来の夢は誰かがなんとなく安心できるような場所を作ることで、私がこのお店でなんとなく自分なりに前を向けたみたいに、誰かにとってもそうなるような場所を作りたいと思う。なんて料理が出てくる間に思うけど、出てきたポテトとハンバーグの匂いにやられてまた私は一つ幸せになった。

 

‎TOSHIKI HAYASHI (%C)の"金木犀 feat. 鈴木真海子"をApple Musicで

Hello

会うの久しぶりですね。どこか行きますか?あの二人でよく行った所とかどうですか。え、もうあそこ壊れてなくなっちゃたんですか。そうですか。あそこすごく好きだったんですけどね。別に思い出は消えないんだけど、あそこの匂いとか景色で覚えてなかったこととかを思い出すことはもうなくなるんでしょうね。そういえば、行ってた小学校もなくなっちゃったんですよね。もう初恋の人とか、体育館に挟まったバレーボールとか、プールに入る前の地獄のシャワーとか、そういうのに染み付いてる思い出ってもう思い出せないんですよね。変化を恐れちゃダメって知ってるんですよ。でも周りが変わるばっかでちょっと疲れたりもしませんか?それに誰にも何も変わって欲しくないんです。もうなんかずっとそのままでいてよって思ってしまいます。弱いですか?笑わないでください。わかってるんですよ、こんな考えは我儘だし稚拙だっていうのは。あなたももう結婚するんでしょう?薬指見たらわかるし、何よりあなたが輝いて見えるから。変わりたくなくても少しづつ変化していくし、変わって欲しくないのにいっぱい変わっていくし。あなたにもう気は無いんです。これもまた変化なんです。でももう一度あの頃に、いややっぱりなんでもないです。

そういえば、ずっと好きだったバンド解散しましたね。バンド仲のもつれが原因でしたよね。なんだか懐かしくなってそのバンドのベストアルバムのジャケ写の場所に行ってみたんです。覚えてますか?そのアルバムが出た時二人で一緒に行きましたよね。それでね、その場所に行ったら、そこの通りのビルが壊されたりしてて、もう同じ風景は見れなくなってるんですよ。それでその通りに一軒だけやってる喫茶店でメロンソーダ飲んだじゃないですか、まだそこはやっていて、そこでメロンソーダ頼んでみたんです。窓側の席で。そしたらやっぱり同じ香りがしました。

 

‎オアシスの"Hello"をApple Musicで

Sunday Morning

僕の文章めっちゃ面白いと思います。いろんなとこからちょくちょく吸収してまだオリジナルじゃないかもしれないけど、でも面白いと思うんですよね。別に僕は人気者になりたいわけじゃないんですけど、でもこの文章を知らないなんて可哀想だななんて生意気思います。でもまだ19だし、ね、許してよ。なんかタンスの中で大人から隠れて友達とコソコソ話してるみたいで楽しいんですよ。どうせなら返事して欲しいけど、別にしなくてもいいです。口下手だからコミュニケーション能力はかけてるんですよ、だからこうして話してるんですけど、最近別に書きたいこともあんまりなくて、だからいっぱいインプットしようと思うんですけど、それすら怠惰で何もしないんです。

日本語ってめっちゃ自由じゃないですか、例えば「彼は彼女を愛した」と「彼が彼女を愛した」両方通じるけど、意味の違いは説明できないくらいに微妙じゃないですか、しかも抽象的な感じもするから、その人によって感じ方って変わったりすると思うんですよね。それと同じで言葉の使い方として多分間違ってることとかをあえて使うと逆にニュアンスが通じたりとか。僕そういうところ大好きなんですよね、日本語って多分すごく寂しい言語だと思います。故にとても美しいと思います。だから僕は日本語を美しく使う人が好きです。というより日本語を丁寧に話す人が好きです。

こんな無駄な文章読むぐらい暇ならオチがわかってる安っぽい青春群像劇を好きな人と見てそのあとセックスとかした方がいいですよ。いや、でも僕はすごく愛しいですよ、この瞬間が。日曜日の朝にコーヒーを淹れる瞬間(そんなことしたことないけど)みたいな感じです。

 

https://itunes.apple.com/jp/album/sunday-morning/568419091?i=568419096

Her Favorite Song

空から雨が降る。お気に入りの服を着てきたのに、湿気で髪の毛も爆発するし、最近いつもこの調子だ。というか生まれてからずっとついてない。ギックリ腰(まだ十代なのに!)と花粉と口内炎が同時に襲ってきたり、修学旅行の日に高熱を出したり、スカート捲りで遊んでたら好きだった男の子にパンツを見られたり。はあ、インスタグラムとかYouTubeとかで見る可愛い子達は多分今までそんな思いをしたことがないんだろうな。いつも健康で、学校行事は率先して楽しんで、好きになった男の子から告白されたり、ドキドキしながらバレンタインチョコとか渡したんだろうな。そういう甘酸っぱい青春とか私には皆無だった。友達はいっぱいいたけど、でも胸を張って親友って呼べる友達はいないし、私は誰の一番の友達ではなかった。家族の中でも弟が出来てからは、みんなの視線は弟に向けられて、私はずっと二番手三番手だった。

大学からはそんな自分を変えたくて、洋服とかメイクを勉強した。鏡を見てなんだか可愛くなった自分に自信が持てて、サークルの新歓とかに行ってみた。そしたらいろんな子がいっぱい話しかけてきてくれて、そこにはカッコいい男の子もいた。こんなに見た目を変えるだけでこんなにも必要とされるんだと感じた。もっと最初からこうしとけばよかったと思った。

2ヶ月くらいして、3年の憧れてたサークルの先輩からデートに誘われて、浮かれ調子だった私はご飯を食べながらその先輩とキスした。同い年の子ともこんなことしたけど、先輩の方が上手かった。そんなこと考えて優越感に浸った。そのまま目が覚めたらホテルにいた。そんな日がどれくらい続いただろう、多分三週間ぐらい過ぎた日にこの関係がなんだかモヤモヤして、勇気を出して聞いてみた。

「これってどういう関係なの」

彼は友達以上恋人未満と答えた。

納得がいかなかった。恋人になることはあるの?って聞いたけど、その問いに対する返事も「分からない」だった。終いには、「お前はどうしたいんだよ」って聞かれて、「どうでもいい」って答えた。どうでもよくないのに、そうやって答えた。怖かった。NOと言われるのが怖かった。結局私は誰の一番にもなれないまま、都合良く人生をあしらわれるんだ。そんな安っぽい女になるはずじゃなかったのに。

 

https://itunes.apple.com/jp/album/her-favorite-song/1358684292?i=1358684309