19になった

ドキュメンタリー・アンド・モキュメンタリーブログ

どちらにピントを

スーパーに行くまでの道のりに、どうして私は実家も地元をも飛び出してこんな所にくる決断をしたんだろうと思う。地元を離れて、でもこの土地で生きていくことを決めて、最初はそれなりに感じてた刺激も新鮮さに欠けてきて、惰性で毎日を過ごす日々にも飽き、外が快晴である事にすら腹を立てる。

私にも目標があった。それは夢じゃなくて目標だった。その目標はいつしか死んで、私の中で夢になった。もう叶うことはない、叶えようとも思わない。実家を飛び出して、叶える様な夢では無いようなちっぽけな夢が輝いで見えたあの頃を思い出して、なぜか急に悲しくなった。見える景色はいつも変わらない。そんなことを考える自分にも嫌気が差してきた。諸行無常の響きがあるのに、毎日過ごすありきたりな風景も、どこかで季節の移り変わりを知らせ得るヒントが隠されているのに、私はそれを見ようともしていなかった。意味の無いものを意味のないものと捉えるのは簡単だ、だけど私がしなくちゃいけないのは、意味のなさそうなものに、どのようにして意味を授けるかなのである。毎日は退屈だ。でもその退屈の日々に目を向けて、新しく何かを得ようとするのが人間だ。そして私はそんな退屈な毎日の積み重ねが、未来を作ることを忘れていた。

全ての感情が遠くなる日々に、ゾンビみたいになってる君たちを尻目に、私は私になるの。じゃあね、サヨナラ。